月曜 | 火曜 | 水曜 | 木曜 | 金曜 | |
---|---|---|---|---|---|
初診担当医 専門分野 |
|
|
|
|
|
|
月曜 | 火曜 | 水曜 | 木曜 | 金曜 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
午前 | 午後 | 午前 | 午後 | 午前 | 午後 | 午前 | 午後 | 午前 | 午後 |
腫瘍外来 | アレルギー外来 | 乾癬センター | アレルギー外来 | 膠原病・水疱症外来 | 急性期外来 | ||||
アレルギー検査外来 | 膠原病・水疱症外来 | 急性期外来 | 腫瘍外来・リンパ腫外来 | ||||||
外来手術 | 外来手術 | 乾癬センター (皮膚科・内科合同) (1,3週目) |
外来手術 |
当外来では、全⾝性強⽪症、⽪膚筋炎、エリテマトーデスなどの膠原病、および⾎管炎の患者さんを専門的に診療しており、現在、幅広いエリアから多くの患者さんが受診しています。膠原病は、⽪膚を含めた諸臓器に様々な症状を認めますが、皮膚の症状から見つかることも多いものです。当科の膠原病外来は非常に長い歴史があり、膠原病専⾨の医師が、⽪膚だけでなく諸臓器を評価しながら、専門的診断・加療を行っています。
膠原病は指定難病を多く含み、長期間に渡る治療が必要な病気です。適切な診断・治療は勿論のこと、⻑期的な病勢コントロールが重要となります。初期治療においては、効果的で、かつ患者さんの長期的な生活・予後をできるだけ良くすることを配慮した治療選択が必要です。当科では、患者さんの状態に応じて、最善の集学的治療(ステロイド療法、⼤量ガンマグロブリン療法、各種免疫抑制剤、⽣物学的製剤など)を提供しています。また、膠原病は診療科横断的な、慢性の全身性疾患です。多臓器におよぶ患者さんを適切に診断・加療するために、院内のリウマチ内科、消化器内科、循環器内科などの関連する他診療科と密な連携をしながら、適切な治療を協力して行っています。また、初期治療で病気の勢いが落ち着いてからは、各種薬剤の副作⽤に⼗分注意しながら、短期的だけではなく⻑期的に良いコントロールが得られるよう、⼗分注意しながら診療しています。
近年、膠原病領域では様々な新規治療薬の開発・適応が飛躍的に進んでいます。当科でも全身性強皮症や皮膚筋炎を対象とした新規治療薬の臨床試験にも参加し、患者さんが大学病院に求める最先端の治療を提供することを目指しています。
自己免疫性水疱症(主として天疱瘡、類天疱瘡)は皮膚に対する抗体をBリンパ球(白血球の1種です)が異常に産生してしまうことにより、全身の皮膚や粘膜に水疱やびらんを生じる難治性の皮膚疾患です。見た目だけでの確定診断は難しい場合が多く、皮膚生検や血液検査を行うことにより診断を確定します。
診断が確定したのちに、それぞれの疾患ごとのガイドライン等に準じて治療を開始します。ミノサイクリンやニコチン酸アミドといった免疫調整薬で治療可能な軽症の水疱性類天疱瘡を除くと、治療の第1選択はステロイドの全身投与となります。治療により免疫力の低下や種々の副作用(糖尿病、高血圧、脂質異常症、骨粗しょう症など)を生じることもあり、特に初期治療の際には綿密な経過観察が必要です。そのため、原則的に初期治療は入院の上で開始します。ステロイドの全身投与のみで治療効果が不十分な時は、年齢や合併症、重症度などを考慮して、免疫抑制剤の追加やステロイドパルス療法、大量免疫グロブリン療法、血漿交換療法などを行います。また、難治性の尋常性天疱瘡、落葉状天疱瘡に対しては、2021年に抗CD20モノクローナル抗体(抗体を産生するBリンパ球の働きを直接的に抑えます)であるリツキシマブが適応承認されたことを受けて、従来の治療でコントロールが難しかった患者さんに対しても新たな治療方法を提供できるようになりました。
初期治療後に症状が落ち着いてくると外来通院となります。外来では経過が良ければステロイド剤を計画的に減量し、悪ければ免疫抑制剤などの治療を組み合わせたりしながら病勢が落ち着くように管理をしていきます。
その他、先天性表皮水疱症、後天性表皮水疱症、腫瘍随伴天疱瘡などの非常にまれな水疱症についても、北海道大学や久留米大学といったより専門性の高い医療機関との共同研究として一般には測定が困難である特殊な抗体の検出を行い、診断を進めています。
当科では乾癬の治療について乾癬センターを立ち上げ、乾癬を専門とする皮膚科医に加えて、リウマチ内科や糖尿病内科の医師とともに協力して、専門的知識と経験をもとに、適切な診断および患者さんにとって最適な加療を行っています(乾癬センターの詳細については当院の乾癬センターのホームページを是非ご参照ください)。神奈川県内だけではなく、幅広いエリアから、現在毎週50-60人以上の患者さんが通院されています。
乾癬は、感染する病気ではなく、皮膚を中心として全身性の免疫疾患です。皮疹は長期間にわたり慢性的に繰り返しますが、それだけではなく、関節炎やメタボリック症候群などの疾患を合併しやすい全身性の炎症性疾患であることが近年わかってきました。ここ数年の乾癬治療の進歩は著しく、適切な治療の導入によって、多くの方がほぼ病気が気にならない状態で生活できるレベルまで改善することができます。皮疹だけではなく、乾癬性関節炎、乾癬性ブドウ膜炎、メタボリック症候群などの合併症に対しても皮膚科だけでなく関連する診療科と連携して、外用療法、内服療法、光線療法(ナローバンドUVB療法、エキシマライト)、生物学的製剤などを駆使して、総合的にマネージメントできる治療選択を行います。また、一般的な治療だけではなく、乾癬の病態解明や新規治療法開発を目指した基礎研究、臨床研究も積極的に行っているほか、新規治療薬の臨床試験(治験)にも参加し、全国的な乾癬診療の専門施設の一つとして認識されています。
当腫瘍外来・リンパ腫外来では、皮膚悪性腫瘍の患者さんを中心として、良性腫瘍、皮膚悪性リンパ腫の診療を主に行っています。皮膚悪性腫瘍や皮膚リンパ腫を専門とする皮膚科医は全国的にも数が少なく、クリニック、一般市中病院では治療を行えないような皮膚悪性腫瘍、皮膚リンパ腫の患者さんの神奈川県の最後の砦のひとつとして治療を行っております。
当外来では当院にてすべての治療を完結できるよう、治療方法として認可されている皮膚悪性腫瘍の手術、薬物治療(免疫チェックポイント阻害薬、従来型の殺細胞性抗がん剤など)はすべて行えますし、また当科で対応できないような腹腔内や顔面領域の手術に関しては各種外科診療科と連携し行っており、皮膚悪性リンパ腫の抗がん剤治療に関しても血液内科と連携し行っています。
来院される症例としては、悪性黒色腫、乳房外paget病が多くなっていますが、他にも基底細胞癌、有棘細胞癌、菌状息肉症といった比較的症例数の多い皮膚悪性腫瘍疾患から、血管肉腫、メルケル細胞癌、隆起性皮膚線維肉腫といった希少な悪性腫瘍、また脂肪腫、粉瘤といった良性腫瘍の切除にも対応しています。 年間110例程度の中央手術室での手術を施行しており、これは神奈川県ではトップレベルの手術件数となっています。
当科では火曜午前にアレルギー外来、木曜午前に蕁麻疹・AD(アトピー性皮膚炎)外来を行っております。アレルギー指導医、専門医の元、合計8名の医師が診察に当たり、積極的にアレルギー疾患を診察しています。
主に取り扱っている疾患としては、アトピー性皮膚炎、薬疹、蕁麻疹となります。
薬剤のアレルギーや食物アレルギーに対して、適切な検査を組み合わせて原因検索を行い、それに応じた治療を行っております。原因検索で行う検査としては、プリックテスト、パッチテスト、リンパ球刺激試験などの検査を行っております。また、重症な症状を起こしたアレルギーの患者さんについては、入院による薬剤や食物の負荷試験も行っております。負荷試験については患者さんの安全を第一に考え、細かな予定をたててから行いますので、ご安心下さい。
従来から行われている外用治療、抗ヒスタミン薬、光線療法をはじめとした治療に加えて、生物学的製剤やJAK阻害薬といった最新の治療を行っています。生物学的製剤・JAK阻害薬の対象となる患者さんについては、安全に使用できるように開始前にしっかりと検査を行っております。重症な患者さんについては、約1週間の入院を行い、お薬の勉強、塗り方の指導、注射剤の指導などを行っています。アトピー性皮膚炎については、近年使えるお薬の種類が大変多くなってきておりますので、入院期間にアトピー性皮膚炎についての正しい知識を知ってもらうことも目的の一つとしております。
じんましんは、慢性じんましん、コリン性じんましん、寒冷・温熱じんましんなど様々な分類があります。患者さんがどの分類に当てはまるのか問診などを行って、きちんと診断した上で、適切な検査や治療をおこなっております。慢性蕁麻疹については、生物学的製剤の導入も積極的に行っております。